国勢調査って、実は世界中で行われてるんです！
皆さんもご存じの国際連合。
ここの職員を「国際公務員」と言ったりする（センサスちゃんも高校生時代に仕事としてちょっと興味がありましたｗ）ことがあるというと想像できると思うんですが、我が国に「総務省統計局」が存在するのと同様、国連にも「国連統計部（United Nations Statistics Division（UNSD））」なるものがありまして。
そして、国際法としての効力を持つ条約ほど強制力はありませんが、かと言って従わなければ加盟各国から総スカンを食らいかねない、というくらいの拘束力はある「国連勧告」、そのひとつに、こんなものがあるんです。
つまり、洋の東西を問わず、加盟各国における人口センサス＝国勢調査ってのはこれに則った形で設計されてるんですね〜。
1.1. Evidence-based decision-making*2 is a universally recognized paradigm of efficient management of economic and social affairs and of overall effective governing of societies today. Generating relevant, accurate and timely statistics is a sine qua non of this model; producing detailed statistics for small areas and small population groups is its foundation. The role of the population and housing census is to collect, process and disseminate such small area detailed statistics on population, its composition, characteristics, spatial distribution and organization (families and households).
Censuses are conducted periodically in the majority of the countries in the world; they have been promoted internationally since the end of the nineteenth century, when the International Statistical Congress recommended that all countries in the world conduct them. Since 1958, the United Nations has also been actively promoting the population and housing census by compiling the principles and recommendations for population and housing censuses.（*3から引用）
19世紀末の国際統計会議がセンサスを実施するように世界のすべての国々に勧告を出したところから歴史は出発していて、国連としても1958年以降この勧告を出してるんですね。
そして、このブログTOPでも紹介している、大隈重信による「統計院設置の建議」は1881年になされていて、国際統計会議による勧告とほぼ重なるわけですが、彼もその時点から
「現在ノ國勢ヲ詳明セサレハ 政府即チ施政ノ便ヲ失フ」と言うように、
「Evidence-based decision-making＝証拠に基づいた効果的な社会・経済政策決定」の重要性を説いていたわけです。
そして、10年周期で出されるようになっている現在、最新（上記）の勧告は2010年ラウンド（2010 World Population and Housing Census Programme）向けのもので、2005年から2014年の間に行うものとされています。
ちなみに2000年ラウンドセンサスは、国連加盟国のうち実に247カ国において実施されたんですよ〜。
というわけで、別エントリで改めて「国勢調査の本質的な役割」を、この国連勧告から掘り下げてみたいと思います。
※上記英文訳は次のとおり（*4のP9 1-1-1.1から引用）
1.1 証拠に基づいた効果的な社会・経済政策決定は、今日では誰しもが認める方法である。適時・適切に正確な統計を作成すること、さらに小地域あるいは小グループの人口に関する詳細な統計を作成することはその必要条件である。人口・住宅センサスの役割は、このような小地域の詳細な人口統計の構成や特徴、地域分布などを明らかにし、提供することである。19世紀の終わりに国際統計会議がセンサスを実施するように世界のすべての国々に勧告を出して以来、センサスは大多数の国々で定期的に実施されている。国連も、1958年以降、人口・住宅センサスに関する原則と勧告を編集することにより、積極的にセンサスを推進してきた。
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国勢調査担当者センサスちゃんのつぶやき written by センサスちゃん
